日本武道学舎本部のブログ記事
2013 08/24 12:27
「南無妙法蓮華経」です。 別に「南無妙法蓮華経」の宗教を否定しているわけではありません。 タイミングが問題なのです。 彼女の日常生活は、お風呂に入る以外、ほとんど自室である保護室で過ごしております。特にこれといって身体を動かすわけでもなく、疲れることもないためか、くわえて昼間、寝ていることが多いためなのか、夜、眠らない日が非常に多い人で...
2013 08/18 15:49
決して良いことではないのですが、職員のあいだで「マニトー・光代(仮名)」「ダーミアン・光代」という名で呼ばれていた時期もあります。昔、流行った「マニト—」や「オーメン」という恐怖映画から引用して、名付けられたものです。それほど妖怪にもたとえられるような一面をも併せ持っていました。 そんな彼女ですが、職員に対して、好き嫌いがはっきりして...
2013 08/12 17:49
その後数年がたち、いつの日か私も病院への勤務が決まり、勤務の初日、各詰所・各病室を事務の方から案内されているときです。なんとその病棟の一つの個室に、その懐かしいというか、すでに脳裏から消え去っていた彼女がいるではありませんか。 「ここに入ったから、姿を見かけなくなったのか!」と一人で驚き、立ち止まってしまいました。 同時に「やっぱり、...
2013 08/08 12:19
久しぶりに第2話を紹介します。次の題名は憧れのハワイ航路。 2、あこがれのハワイ航路 「いらっしゃいませ、いらっしゃいませ。スイカ安いよ」 「奥さんいかがですか、安くしておくから買っていって」 当時まだ時給が四百三十円のころ、私は大学生。スーパーの外売りで果物や野菜を売るアルバイトをしていたときのことです。 アスファルトの上を陽...
2013 07/22 19:17
久しぶりの黒帯検定、ご苦労様でした。「6時から始まり終了は12時」と6時間の長丁場。時間の3分の2を占める組手では幾人もゾンビ状態。「立っているのもやっと」という状態でした。体中傷だらけ。でも終わった後は皆すがすがしい表情です。黒帯の検定6名・緑帯検定1名・茶帯検定1名、特に50を過ぎたDは元気な10代、20代に混じり検定を受け体力的...
2013 07/03 00:09
先週、五十過ぎの生徒の検定を終えました。一般部での検定がたまたま五十過ぎの二人で、組手もありました。四十近くに始め十年続けるということは並大抵のことではありません。加えて二人とも病を抱えての参戦です。二人とも黒帯を目標に頑張っています。この不景気で心身ともにゆとりの無いなか、目標を持ち続けること自体難しいものです。自分に都合よく理由を...
2013 06/23 10:39
以前より書いていた「ごめんなさい」という連載を書き直しましたので読んでみてください 1、ごめんなさい 非常に興味深い男性の入院患者さんがおりました。入院は当番病院のときでした。当番病院というのは夜間、誰かが急に病気になり困ったとき一般の病院では診療時間が過ぎていて対応できない時間帯でも対応できるように地域持ち回りで、病院が各診...
2013 05/31 00:15
ある日の入浴させるときのエピソードです。保護室から出すとすぐに色々な問題を起こすので「洗面も自室で」が日常です。でも入浴のある日だけはお風呂場でついでにしてもらっていました。するとある時、歯ブラシに歯磨き粉をつけたかと思うと湯船に「どぼ~ん」。他の患者さんも数人おりましたからビックリです。しかしここまではまだ良かった。次に始めたことはお...
2013 05/24 23:02
毛布を持ち保護室へ向かう。一度手から戻したのだろう。行くとすぐに便器の所へ行ってすくおうとする。鍵を開け、もしものために毛布を前に広げながら「佐野さん大丈夫?寒いでしょ。これかけてあげるから待っててね」と、そ~となだめながら、緊張しながら近づく。臭いはすでにぶつけられているが、気持ちはいつも臨戦態勢。毛布一枚でも何ももっていないときよ...
2013 05/20 22:59
ある時、「佐野(仮名)さん採血します」と行ったところあいも変わらず全裸のまま。しかし様子が違う。鍵を開け入るや否やトイレに行き自分のしたウンコを手に持ち「来れるもんなら、来てみろ」と、いつでもこちらに向けて投げる構え。当時、保護室のトイレは自殺などの防止からドアもなく職員側から丸見えの状態に作られています。 さすがにこちらもびっく...